狂った世界に翻弄される運命―― そして紡がれるもうひとつの未来
2012年にアニメ化された『マブラヴ オルタネイティヴ トータル・イクリプス』。
その原典となる物語が限定解除版で登場!
物語は、主人公・白銀武が、異星起源種「BETA」との戦争を続けている「並列世界」に初めて飛ばされてきた、2001年10月22日にタイムスリップで戻されてきたところから始まる。
UNLIMITED編で描かれた人類敗北の未来を知る武が、今度こそ人類を救えるようにと動くことで「前回の世界」とは異なる展開を見せ始める。
残された時間はあと2ヶ月。果たして武は未来を変えることが出来るのか?そして人類はBETAに勝利することが出来るのか―――。
基本情報
基本データ
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対応OS | Windows:XP |
動作環境 | 対応するOSに準ずる |
原作 | Bou |
シナリオ | 吉宗鋼紀 |
シリーズ | マブラヴ |
メーカー | アージュ |
ジャンル | アドベンチャー(全年齢向け) |
ゲームジャンル | あいとゆうきのおとぎばなし |
登場人物
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白銀 武(しろがね たける)
国連太平洋方面第11軍・横浜基地衛士訓練学校・第207衛士訓練部隊所属の訓練兵。
もともとは白陵柊学園の学生だったが、ある日目覚めると、そこは全く異なる世界だった。
BETAと呼ばれる敵と人類が数十年に渡って戦いを続けている世界……。
どうしてその世界に自分がいるのかもわからないまま、元の世界に帰る方法が見つかるその日まで生き残るため、香月夕呼の計らいで訓練兵となった。
当初は、体力の低さや考え方の甘さのせいで仲間のお荷物でしかなかったが、戦術機と呼ばれる兵器の操縦で類い希な才能を発揮する。
以来、兵士としても人間としても成長していった。
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御剣 冥夜(みつるぎ めいや)
国連太平洋方面第11軍・横浜基地衛士訓練学校・第207衛士訓練部隊所属の訓練兵。
近接戦闘、特に剣術に秀で、非常に気高く冷静沈着。
将軍家縁の人間だということ以外、詳しいことはわからない。
冥夜専用の戦術機として武御雷が搬入されてきたり、帝国斯衛軍所属の月詠中尉達が彼女を見守っていることからも事情の重大性が伺える。
しかし、冥夜自身は特別視されることを快く思っていない。
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珠瀬 壬姫(たませ みき)
国連太平洋方面第11軍・横浜基地衛士訓練学校・第207衛士訓練部隊所属の訓練兵。
連帯と協調性を重んじている。
また、一見気弱で頼りないが、極度のあがり性を努力によって克服したという頑張り屋でもある。
狙撃特性に秀で、その実力は極東1位。
父親は国連事務次官で、彼は娘が分隊長だと思っているとかいないとか。
壬姫が父親に宛てた手紙に「つい」嘘を書いたからなのだが、彼女もなかなか大胆である。
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榊 千鶴(さかき ちづる)
国連太平洋方面第11軍・横浜基地衛士訓練学校・第207衛士訓練部隊所属の訓練兵。
分隊長を務めている。
規律に厳格で常に隊全体の利を重んじる。
しかしその結果、原則や立場論にこだわる側面があり、特に彩峰 慧とは意見が衝突することが多い。
内閣総理大臣の娘で、本来は徴兵免除を受ける立場にあるが、それを蹴って訓練兵になった。
そして、自分が守りたいものを守るために権力を求めている。
性格的なこともあるが、こうした目的意識がより榊の態度を軍人然とさせていると言える。
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彩峰 慧(あやみね けい)
国連太平洋方面第11軍・横浜基地衛士訓練学校・第207衛士訓練部隊所属の訓練兵。
近接戦闘技術に優れ常に冷静ではあるが、臨機応変さを重視するあまり、結果として独断専行型で協調性に欠ける傾向が見受けられる。
分隊長である榊 千鶴とは特に考え方が両極で、衝突することも多い。帝国軍中将の父親が敵前逃亡罪で投獄されたことを恥じ、反発している。
そのため撤退しないことに異常なまでのこだわりを持っているが、無能な指揮官の指揮下ではそれを余儀なくされると考えている。
彩峰にとっての無能と有能の差は定かではないが、こうした考えが独断専行で協調性に欠ける一因と言えるかもしれない。
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鎧衣 美琴(よろい みこと)
国連太平洋方面第11軍・横浜基地衛士訓練学校・第207衛士訓練部隊所属の訓練兵。
生存技能特性に優れた、訓練小隊のムードメーカー。
訓練中の怪我がもとで入院しており、武と出会ったのは隊員中一番最後だったのだが、すぐにうち解けたのは性格の成せる業。
人なつこく、誰とでもすぐにうち解けるが、マイペース過ぎて人の話を聞いていないこともしばしば。
武は当初、親友の「鎧衣尊人」と同じ顔をした女性ということで、接し方がわからず避けていた部分があった。
しかし、2人だけでチームを組んだ作戦中に武が命の危険にさらされたことがきっかけで、強力な仲間意識で結ばれるようになる。
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社 霞(やしろ かすみ)
横浜基地地下19階にある部屋で、いつも脳髄の入ったシリンダーと共に過ごしている。
素性など一切が不明だが、「オルタネイティヴ4」に関わる重要人物らしく、歩く機密と言っても過言では無い立場にいるらしい。
毎朝、武を起こしに来るが、なついているという理由だけではないようで、その行動には謎が多い。
脳髄の入ったシリンダーに対して、異常なまでの執着心を持っている。
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香月 夕呼(こうづき ゆうこ)
国連太平洋方面第11軍・横浜基地副司令官。
対BETAにおける人類勝利の鍵、「オルタネイティヴ4」の最高責任者にして天才物理学者。
本計画の要所として建設された横浜基地においては、基地司令と同等もしくはそれ以上の権限を有しているとも言われる。
「因果律量子論」を提唱し、突然現れた武に様々な便宜を図る。
武を第207訓練部隊へ編入させ、セキュリティの高いIDを与えたばかりでなく、この世界での武の戸籍情報まで改ざんした。
だがそれが単に持論の立証のためなのか、それ以外の目的があるのかはよくわからない。
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神宮司 まりも(じんぐうじ まりも)
国連太平洋方面第11軍・横浜基地衛士訓練学校・第207衛士訓練部隊の教導官で、階級は軍曹。
衛士訓練学校創設にあたり、香月夕呼に招かれて帝国軍より赴任した。
教導官としての任務に自らの夢や過去を重ね合わせ、誇りをもって臨んでいる。
教え子達には厳しく指導にあたるが、これはこれまで数多くの訓練兵を衛士として育て上げ多くの教え子を失ってきた彼女なりの教育であり、時には教え子達に気を配り見守る一面も見せる。
香月夕呼とは帝国軍白陵基地時代からの付き合いだが、彼女の奔放さに頭を悩めることもしばしばである。
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月詠 真那(つくよみ まな)
帝国斯衛軍に所属する第19独立警護小隊を指揮する衛士。
階級は中尉。
義に厚く、理に厳しい実直な軍人。
警護対象である冥夜に対し忠誠を誓い、その生き様を全うできるように尽くしている。
武に対しては嫌疑の目を向けるが、その理由は謎。
衛士としての練度はトップクラス。
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神代 巽(かみよ たつみ) 巴 雪乃(ともえ ゆきの) 戎 美凪(えびす みなぎ)
帝国斯衛軍第19独立警護小隊の衛士。
階級は全員少尉。
上官である月詠真那と警護対象である御剣冥夜に対し、忠誠を誓っている。
『元の世界』の3バカとは違い、帝国軍人らしく非常に凛々しい。
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伊隅 みちる(いすみ みちる)
特殊任務部隊A-01の部隊長。階級は大尉。
ポジションは迎撃後衛(ガン・インターセプター)。
冷徹で完璧主義的な印象とは裏腹に、非常に面倒見が良く部下思い。
四姉妹の次女で、長女は内務省に籍を置き三女と四女は帝国陸軍の衛士をしている。
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宗像 美冴(むなかた みさえ)
特殊任務部隊A-01のナンバー3。階級は中尉。
ポジションは迎撃後衛(ガン・インターセプター)。
突拍子もない言動で周囲の者を煙に巻く。
風間祷子と行動を共にする事が多く、あやしいとの噂も。
冷静な目で部隊全体を見て速瀬水月をサポートする。
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風間 祷子(かざま とうこ)
特殊任務部隊A-01の先任少尉。
ポジションは制圧支援(ブラスト・ガード)。
穏やかで落ち着いた性格。広い視野を持ち、戦場でも後方でも、部隊の者達に気を配っている。
また、速瀬水月や宗像美冴という個性の強い前衛と後衛の間を取り持つ役割を果たしている。
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柏木 晴子(かしわぎ はるこ)
特殊任務部隊A-01の先任少尉。
ポジションは砲撃支援(インパクト・ガード)。
涼宮茜と同期。『マブラヴ』エクストラ編ではラクロスチームの一員として活躍した。
冷静で、割り切った考え方をしているが明るく人懐こい性格のため周囲とトラブルになることはない。
徴兵を控えた弟がふたりいる。
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涼宮 遙(すずみや はるか)
特殊任務部隊A-01の戦域管制を担当。階級は中尉。
ポジションはCP将校(コマンド・ポスト・オフィサー)。
朗らかで優しい印象だが、強い心を持っている。速瀬水月と同期で涼宮茜の姉。
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速瀬 水月(はやせ みづき)
特殊任務部隊A-01のナンバー2。階級は中尉。
ポジションは突撃前衛(ストーム・バンガード)。
豪快で明るい振る舞いをするが、心に繊細さを秘めている。
同期の涼宮遙とは親友であり良きライバル。
すぐムキになる性格で、宗像美冴に事あるごとにからかわれている。
お酒には弱い。
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涼宮 茜(すずみや あかね)
特殊任務部隊A-01の先任少尉。
ポジションは強襲掃討(ガン・スイーパー)。
明るくサッパリとした性格だが熱血的な一面も。榊千鶴の親友で、半年早く訓練校を卒業して任官した。涼宮遙の妹。
訓練兵時代は分隊長を務めていた。
速瀬水月にあこがれ、肩を並べたいと考え突撃前衛のポジションを狙っている。
作品あらすじ
それは、語られなかった他なる結末。
とてもおおきな、とてもちいさな、とてもたいせつな、あいとゆうきのおとぎばなし
2001年10月22日――平和な日本で暮らしていたはずの白銀 武は、突然「並行世界」に放り出された。
そこは、数十年に渡る地球外起源種「BETA」との戦争によって、人類滅亡の危機に瀕した世界――軍事が全てに優先する最前線国家「日本」だった。
世界間を移動した原因もわからないまま、現実に翻弄され続けていた武も、いつしかその運命を受け入れ、人類救済計画「オルタネイティヴ4」に関わる国連軍衛士として、愛する者達と共に戦い続ける。
だが、国家間の利害問題を克服できなかった人類は、地球放棄計画「オルタネイティヴ5」を選択してしまうのだった。
そして3年後、深い眠りから目覚めた武は、以前暮らした「元の世界」にあるはずの、自分の部屋にいることに気付く。
全ては夢だったのだろうか……?「元の世界」への帰還を期待する武に容赦のない現実が追い討ちをかける。
カレンダーの日付は2001年10月22日。部屋の外に広がるのは瓦礫の荒野――武は再び、突然「並行世界」に放り出されたあの日に戻っていたのだ!
世界間の移動に続く、時間逆行。人智を越えた怪現象に戸惑う武だったが、失望を振り払い、決意を胸に廃墟を行く。
「未来の出来事」を知る者として歴史に関与し、悲劇的な「結末」を自らの手で変える――朧気な人類敗北の記憶と、理由のわからない喪失感が、武にそう決意させるのだった。
「オルタネイティヴ4」を完遂させるべく、再び国連軍横浜基地の門を叩いた武は、計画総責任者である香月夕呼の協力を取り付け、その計らいにより、第207衛士訓練部隊に所属する。
そこにはかつて共に戦った仲間達の初々しい姿があった。
人類の敵「BETA」、組織や国家の軋轢、自らに降り掛かる非情の因果に対して、断片的な「未来」の記憶と3年間の軍経験、そして「覚悟」だけを武器に、たったひとりで戦いを挑む武。
人類を敗北に導く「オルタネイティヴ5」発動まで、残された時間は2ヶ月弱。頻発するトラブルや計画の遅延をよそに、刻は無情に過ぎて行く……。
果たして武は、人類を勝利に導くことができるのであろうか――!?